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* Pelancong *

2007年7月から1年間。社会人を一休みして、海外放浪の旅に出ていました。私の人生の財産のかけらを、ここに公開しています。

2024'04.29.Mon
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2008'05.23.Fri

マチュピチュ観光の拠点の町、アグエス・カリエンテス(マチュピチュ村)までは列車で行くのが普通なんですが、マチュ村を少し越えたサンタテレサから、「2・3時間、線路の上を歩けばいけるよ」と聞いたので、列車で行くと結構高いし(数十ドル)あっさり辿り着いてもツマンナいねー、とひねりをきかせて、散歩コースを選択。

これが後で、思っても見なかった展開に。。。

5/23 朝、バスが止まってしまったりしたために、予定の6時を1時間オーバーの7時にサンタテレサ到着。朝の冷え込みで寒かったので、温かいコーヒーで体を温めてから、いざ出発。

町の人達に「線路どこ?」と聞くと、みんな「え??歩くの?バスで行きなよ」と、何か言いたげな反応。こたにんさんと「なんだろねー?」といいつつも、歩き以外を考えてなかった私たちは、町の人達の薦めをことわって、”カルミナンド、カルミナンド(たぶん、歩くの意味・・・)”と、歩きを強調。しぶしぶ、あっちの川のところを降りて、右に行けば線路に出るよ、とみなさん微妙な表情をしながらも教えてくれた。
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川の方へ行ってみると、すんごい長い下り階段。これ降りたら、もう引き返せない(=上れない)ねぇ・・・と不安を募らせながらも階段を下る。登校中の子供たちが、横をきゃっきゃと言いながら走っていて、子供は元気だねぇ、と自分の不安をごまかす。

そして川。巨大な橋が現在建設中。その辺にいる人に「線路は?」と聞くと、川の向こうをさす。橋ないんだけど、と自分の左を見るとロープが。あれ??と思って、ロープの先に目をやると、小さいカゴに子供二人が乗って、ロープを伝ってこっちに来ている。
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川の幅は、ざっと見ても2~300mくらいあって、高さも、落ちたら確実に死ぬくらい。私が「まじでか??」と硬直している横で、こたにんさんは何だか驚きながらも楽しそう。つーか、カゴ!すんごいシンプルなつくりなんですが、大丈夫???
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子供がこっちに辿り着いて、いよいよ私たちの番に。たまたまそこにいたおじさんが、乗れ乗れ!と促すのでカゴに乗ってみたものの、私の中ではまだ「え?え?まじで?」と軽いパニック中。こたにんさんが次に乗り込んでるとき、おじさんが「おれが押してやるから・・・」みたいなコトを言っていて。。。

そして、こたにんさんが乗った後。

びゅーーーーーん

ぎゃーーーーーーーーーーーー!!!



とおじさんの力を借りて、ものすごい勢いで走るカゴ。軽くどころか、完全にパニックになって、ぎゃーーー!と叫びました。すごいスピードで川を越えていく景色は、絶景っちゃ絶景。でも、本気で死ぬかと思いました。


川の2/3くらいのところでカゴが止まり、あとは自力でロープをたぐる。後ろからこたにんさんが「私がひっぱってあげるよ」と言ってくれるものの、自分の知らないところで力がかかる方が怖くて仕方ないので、自分で泣きそうになりながらロープを引っ張った。
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対岸にやっと辿り着いて降りたときは、「生きてて良かった・・・」と、「もう戻れない・・・」という感想がごちゃまぜに。


気を取り直して、なだらかな山歩き。途中、あひるがいたり、ターキーがいたり、景色がきれいだったり、なんだか楽しい。二人で日本のナツメロを口ずさんで歩く。歩く。歩く。歩く・・・・・?線路はどこ?

2時間くらい歩いても、まだ線路は出てこない。途中、森の中に店を構えているバナナ屋さんがあったので、バナナ1本1ソルを、2本1ソルにしてもらって、休憩。線路どこ?と聞いたら、1時間くらい歩いたところだよ、と言われ、一応道は間違ってないらしいことを確認。

途中、何度か「これ、マチュ村じゃなくて、マチュそのものへの道だったらどうしよう」と不安をこぼす。マチュは今回の旅のメインイベントなので、"ついウッカリ"ついちゃった☆とか、困る。


それからさらに、歩く途中、何回か野犬にほえられる。普通は通り過ぎたら追ってこないのに、1組の犬は、通り過ぎたあとで、後ろからまた走って追いかけてきた。人がぜんぜん通らない山道で、犬に襲われて死ぬのはカンベン。。何気なく書いてるけれど、結構真剣に死ぬかと思った。

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2人でヘロヘロになりながら歩いていると、やっと検問らしき建物が。名前を書いて、橋を渡って、少し急な山道を登ると、やっと線路を発見!!!二人でやったーーーーーと大喜び。間違ってなかったんだ!!!

そのへんのお店で、トイレ休憩をしてから、ちょっと元気になって歩き再会。最初は天気いいねーー、景色良いねーーー、とのんきに歌いながら歩いていたんですが、しばらくしてから、異様に足の疲れが。。線路って歩きにくい!途中、いくつもの小さな川を線路が横切っているんだけれど、人が歩く用の橋ではないので、線路の枕木の上を渡ったりして、ナニゲに危ない。陽もだいぶ昇って、だんだん暑くなってきて、真剣にヘコたれてきた。
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それから、いくつも通り過ぎていく電車に、「乗せてーーーーー」と叫びながら歩いて、線路脇で一休み。

ふと、上のほうを見ると、山の形がイビツなところがあって、こたにんさんに「あそこに何かあるよー」と確認してもらう。「あれ、マチュじゃない?」・・・・一瞬沈黙。そして、「あー、、、これってさ、ウッカリ見ちゃった、ってパターンだよねぇ。」
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うっかり見ちゃったよーーーーーー(涙)


明日、気合の入った状態で、「よーっし、今日はマチュピチュ見に行くぞっ☆」とテンション上げて見たかったのに、こんなヘタれた状態で見ちゃったよ。

二人ともショックを隠せないものの、一応記念撮影。。あーー。。。。


気を取り直して、さらに20分くらい歩いて、やっとマチュ村に到着。すでに時間は1時半。2、3時間のハイキングのはずが、6時間の大冒険になったよ。


マチュ村は、なんだか川沿いにホテルが並んでて、熱海あたりの温泉街みたいでした。実際温泉あるし。

とにかく、くたくた&のどが渇いて死にそうだったので、二人で「ビール!ビール!」といいながら、もうどこでも良いやって適当な宿にチェックイン。そして、大急ぎで、そのへんのレストランへかけこみ、席に着く前に「セルベッサ、ポルファボール!!!」

このときに飲んだビールは、キンキンに冷えてて、私の旅の中で一番美味しいビールでした。ほんとにうまかった。とにかくのどが渇いてたのと、すんごい不安から開放されたのと、純粋に疲れ果ててたのが手伝って、言葉に表せない美味しさ。

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こんな感じで、カゴに始まり、バナナあり、犬あり、うっかりあり、ビールで終わったミソジーズの大冒険でした。終わってみればおもしろかったけれど、帰りは素直に電車で帰ります。もう嫌だ。


おまけ:この後、町の端っこにある温泉に行ってきました。お湯はぬるい。寒い。でもお風呂の中で疲れた足をマッサージしたり、そのへんのおじさんにビールをもらったりして、山歩きの疲れは癒せたかな。

 

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プロフィール
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さと
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女性
職業:
旅人
自己紹介:
知らないところに行くの大好き、食べるの大好き。美味しいものを食べるためならどこでも海の向こうでも。

性格は慎重派と思われる事が多いですが、気合と根性で何でも解決しようとするフシがあります。ノリは体育会系。
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